2023年10月に白金駅と目黒駅から近い東京都庭園美術館に行ってきました。
休日と言うこともあって、庭園は賑わっていました。近所らしき親子連れが芝生でピクニックしている人も多かったです。芝生の写真わすれた。
私が行ったときの展覧会は会館40周年記念の「アール・デコと芸術)でした。
客層は幅広く、20代の方から80代位の方が来ていました。韓国語を喋っているお客さんもいて、旅行中に訪れているようです。
- 人気のピンクパレス風のポスターはひっそりと
- 館内は好き嫌いが分かれる細かい模様が多め
- デザイン画通りの豪勢な扉
- ダイニングルームの彫り物は掃除が大変そう
- 入り口の特注扉にある素っ裸の女性
- ミュシャ的なポスターの収集家
- 盲点の横須賀的ウインターガーデン
歴史的な建築物と贅を尽くしまくった内装が自体がアートで、さらに美しいことで有名なお金持ちの庭園が同時に見れます。
それにしても・・・アールデコにこんなに興味を持っている人がいるとは思わなかったので、驚きました。
人気のピンクパレス風のポスターはひっそりと
アール・デコ建築といえば、フロリダに多く、パステルカラーを大胆に多用したポップな建築物の印象があります。
こちらの美術館の内装はそんなにカラフルではありませんが、当時に内装を任されたデザイナーのデザイン画はハワイの「ロイアルハワイアンホテル」まんまやん?と思うほどにそっくりな色使いのどピンクの可愛いものもありました。
写真OKゾーンが多かったので、そのピンクのポスターを写真に収める大人の女性が多かったです。
撮っている人が多いと、撮りたくなくなる天邪鬼な私です。
が、今回の展覧会を開催したした人も、結局、このポスターが気に入ったらしく、数々の調度品やポスターを押し除けて、開催案内のチラシにはこの真っピンクのポスターを左下に配置していました。
時代、ですかね。
でも実際に展覧会に行くと、ピンクパレス風のポスターは出口に近い部屋にさらっと飾ってある程度でした。
館内は好き嫌いが分かれる細かい模様が多め
室内の装飾やカーテンの柄にまでこだわり、建物そのものが芸術作品として展示にされていました。
絨毯とカーテン、もしくは壁紙をお揃いの柄にしている部屋もあり、よっぽどこの柄がお気に入りなんだなと思いました。ちょっと圧迫感あり。
とにかくお金に糸目をつけない富裕層のおしゃれな人は部屋へのこだわりもすごいなと思いました。
でも一般人にも部屋を公開していただかないと見る機会は無いので、何十年も経て、彼らのこだわりの強い内装を拝見できてとても面白かったです。
無印良品よりはカラフルな部屋に住んでいる程度のシンプルなインテリアが好きな自分には、とても落ち着けなさそうな内装でしたが、ホテルだと思えばしっくりくるような気もします。
展示物や家具や 装飾物はほとんどが写真撮影オッケーでした。本格的な一眼レフやプロ仕様のカメラを持ってきて、全てを写真に収める人もいましたし、扉の前で記念撮影してる人もいて、楽しみ方は様々。これぞ平和の風景だなとなぜか俯瞰した目線で来場客を眺めてしまう私です。
デザイン画通りの豪勢な扉
下記の写真は建物に入ってすぐにある扉です。こちらの扉のデザインがもありましたが、実物の扉とそっくりそのままな写真のような精巧な絵に驚きました。
手書きだけであんなに描けるなんてすごい。。
テクノロジーが進むと、アナログに価値が出てくる風潮が定期的に繰り返しますが、保存状態のいい手作り品は何十年か綺麗に保管しておけば、チヤホヤされる時代がやってきそうですね。保存することが嫌いな自分には皆無の才能です。
ダイニングルームの彫り物は掃除が大変そう
下記の写真はダイニングルームの壁です。
かなり主張の強い壁で、立体的な彫り物がされている上に、銀色なので、もし自分の手
家だったら落ち着かない気分になること間違いなしです。
彫り物のくぼみが深いので、ついそうじを担当していた当時のお手伝いさんの気持ちになってしまい、どうやって掃除をしていたのか気になりました。今なら、毎日ふわふわしたほこりをとるやつで撫で回すのでしょうが、毎日撫で回すのもなー。考えただけでしんどいわー。その時間を他のことに使いたい。
さらに、壁と同じ彫り物をあしらった特注したサイドボードもありました。こだわりは充分過ぎるほどにビッシビシ伝わってきました。お腹いっぱい。
こちらが引きの写真です。ダイニングテーブルの上にはサンプルとしてお皿などが並べてあり、テーブルクロスの上には謎の白い石ころが散らばっていました。
あっ、ゴッホの絵に出てくるような白い木のオブジェがあるから、砂の意味を演出するために白い石ころをばら撒いたのかも??!!
そしてテーブルの真ん中には、素っ裸の親子がいるから、白い砂浜みたいなことか??
ま、いっか!
入り口の特注扉にある素っ裸の女性
下記の写真は入り口付近にある扉です。
一見さりげない模様に見えますが、真ん中に裸の女の人がいます。
なんと真ん中の女の人をガラスの銅像にした作品もたくさん作っていました!!!
そしてその銅像を扉のすぐ側に飾っていました。よっぽどこの女性モデルを気に入ったんですね。昔の芸術家がやりがちな、実は愛人がモデルみたいなことであったかどうかはオーダーした本人のみぞ知る事実。
ミュシャ的なポスターの収集家
いろんなポスターもたくさん展示していました。そう考えると、結構なボリュームの展示量でしたわ。
ポスターの保存状態が良くてびっくりしました。いつも思うのですが、美術品をたくさん買う人は保存状態も気にしなければいけないし、室温管理ができる倉庫を借りたり、もしくはそれができる自宅が広くないと無理ですよね。
保存状態まで考えた上で購入しないといけない。ペットを飼い遂げられるか慎重に考えるのと同等に感じました。
やはりコレクターではなく、誰かがコレクトしたものを見せてもらうほうが私の性格には合ってそうです。
ミュシャの絵は花札🎴みたいなモチーフなので、当時から日本人には人気があったらしいです。
他にもたくさん展示物があり、全て写真に収めてきたらキリがないので、途中から撮影するのはやめました。
結局、今回の展示会のチラシがすごく素敵でした。1番目立つピンクの絵がハワイのピンクパレスのことを思い出させるので気に入りました。(単純)
盲点の横須賀的ウインターガーデン
意外とみんな盲点だったのは、2階からさらにちょっとした階段を上ると、 ウィンターガーデンがあります。
ガーデンといっても別に植物があるわけでもなく、白と黒のタイルが敷き詰められたかっこいい部屋でした。
スカジャンとリーゼントの人がいても馴染みそうなインテリアにも感じました。
日当たりが良い窓がだらけの部屋なので、真昼でもあったかいからウインターガーデンなのでしょうか。それとも植物を育てる温室として使っていたのか?
パンフレットを読む前に勝手に当時の方の暮らしぶりを想像するのもいいですね。いいのかな。
とにかく、美術館へ行くと、意識的にぼーっとできるので頭を空っぽにしたい時にあえて行くのもいいんじゃないかと思いました。
狙い目は、大人気すぎない、有名すぎない画家の展覧会ですかね。
あとは今回のように、お金持ちだった人の家を見るとかもおすすめです!
人が混みすぎていないので、いい感じでボ〜ッとできますよ〜。
ありがとうございました。